死んでも祝福なんてしてやらないけど。


だけど。


いつか、遠い未来に、あたしはたぶん、あのふたりを許してしまうのだろう。


「はあ……疲れた」


海斗。


流れ星、見つけられたかな。


強烈なまどろみが竜巻になって、あたしを飲み込んで行く。


もし、本当に星が流れるのなら。


今日、誰かの願い事が、叶うのかな。


そんなことを考えながら、あたしはまどろみに飲み込まれて行った。


それは、切なくて苦しくて、でも、優しい蟻地獄だということにも気付かずに。


あたしは、飲み込まれて行った。