「………」 翌日。 昇降口でサラの姿を見つけた。 玄関に立つ俺と、靴を履きかえようとしているサラと。 一瞬、時が止まったかのように、お互いの瞳に、目を丸めるお互いの姿が映った。 やはり、気まずそうな表情をするサラ。 サラ――… どうして、そんな顔をするのだ。 疑問に思うことがあるのなら、なぜ、俺に聞いてこない。 もどかしい…… 「……おはよ」