どれくらいそうしていたのかな


「タクト、ごめんね」


そう言って、私はタクトから離れた


「大丈夫か?」


「うん…」


冷静になると、何だか今の状況にドキドキしてしまう−−


すぐ目の前にあるタクトの顔に、さっきまで抱きしめてくれていた腕


全てにドキドキしてしまう


「ルナ?」


タクトが不思議そうに私の顔を覗き込む


「何でもない。

タクト、ありがとう」


私がそういうとニコッと微笑んでくれた−−