こりゃヤバイ。
どんなに喧嘩が強いとはいえ、習い事という習い事をしてないヨウに対し、向こうは剣道を習っていたであろう、あの軽やかな身のこなし。
ヨウの動きは言うなれば独学だ。
動きの基礎を積んでいる矢島と差異が出てきてもおかしくない。
と、俺の前にブルー不良二人組が現れた。
俺は俺でこいつ等をどうにかしないといけないわけか。
嗚呼どうする、二人の実力は大方見越したけど…、足が速いんだよ、こいつ等。
スピードの面から言えば、向こうの方が勝っているんだよ。
こんな時、チャリがあれば。
自然と出る舌打ちを耳にしながら、俺は懸命に打破策を考えた。
なにか、なにか俺達にも武器…、武器になるようなものは。
ふと俺は地面に転がっている代物を目にする。
んでもって、頭上に豆電球を点けて手を叩いた。
これだ! 金は勿体無いけど、これしか方法は無い!
俺は地を蹴って二人に背を向ける。
逃がすかと二人が追い駆けて来た。
縮まる距離を肌で感じながらも、リーチの差で俺はお目当てのモノをゲット。
腕に抱えて、シャカシャカと大きく上下に振ってシェイク。準備開始。
んでもって俺を追い駆けて来る不良二人に発射、俺の金で買った炭酸飲料水!
さよなら、俺の金で買ったサイダー!
勢いよく噴射した炭酸のおかげで、それこそ直接的なダメージは与えられなかったけど間接的に二人を怯ませることに成功。
俺は仲良く炭酸を浴びた二人に向かって空のペットボトルを投げ付けて、今度は腕に残っているペットボトルの一つを川瀬の頭に投げ付けた。



