ヒィヒィのゲッラゲラ笑っているヨウの声が矢島の耳にも届いたのか、どどーんとででーんと谷と川瀬の間に登場。
んでもってヨウの姿に眉根を寄せ、羞恥心を抱きながら佇んでいる俺に訝しげな眼を飛ばして、状況を把握しようと努めている。
だけど、全然状況が呑み込めてないみたいだ。
うん、そうだよな。ワッケ分からないよな。
でもその反応は普通だから安心しろよ!
「パシと荒川が何故一緒に?」
矢島の疑問に、
「なんでもクソもあるかよ!」
ヨウはまた笑声を上げた。
ダサい、どいつもこいつもダサ過ぎる。なんでそんなにも笑わせてくれるんだよ。腹が激痛い、なーんて声を上げて大爆笑。
体を痙攣させているヨウじゃ相手にならないと思ったんだろう。
矢島はギッと俺に視線を投げてきた。
高圧的な視線に俺は千行の汗を流す。
そ、そんな怖い顔で俺を見なくても……、ええい、仕方が無い。後は野となれ山となれ灰となれ。
開き直った俺はサラッと片手で前髪を靡かせて笑顔を作る。
「そこの方、疑問にお答えしましょう。何故、俺のようなジミニャーノがイケメン不良荒川と一緒にいるのかを」
たまたま荒川庸一と顔を合わせてお喋りしていた?
オーイェーイ、違います。
実は荒川庸一のパッシーだった?
ノンノンノン、傍から見たらそう勘違いされてもおかしくないけれど、違います。
俺と彼がクラスメイトだから話していた?
イェース、確かにそれも一理ありますが……、それだけじゃアーリマセン。
俺と彼はブラザーなのでーす。
ふっ、ある時は普通日陰男子。
ある時はジミニャーノ生徒。
ある時は矢島さんのパシリ。
かくしてその正体は?



