声を上げ合う俺等だったけど、ワケが分からないとばかりにヨウは眉をハの字に寄せて、簡潔に分かりやすく説明しろってご命令。
これ以上、矢島を待たせるとやばいんだけど。
でもまあ、説明しろって言われたからには説明せねばならない。俺は簡略的に説明。
あいつ等は田山圭太の名前を騙って厄介事を起こそうとしている不良さん方。いや起こしてくれた不良さん方。
偶然にもあいつ等に目を付けられて、荒川の舎弟として一芝居打てと脅されたものだから…、まあ、こうしてパシリをしている。
だって逆らうと何されるか分からないし? 殴られたくもないし?
何よりも俺の名前を騙ろうとしてるんだ。
都合良く、顔は割られていないからパシリのパッシーとして働いている。
ヨウに淡々と説明すれば、舎兄は意味深に俺の腕に抱えているペットボトルを見やった。
「ケイ、正直言って、それ真面目にパシリする必要あんのか?」
「……、あ」
俺は立ち止まってペットボトルを滑り落とした。
「そ、そうだ…何を真面目にっ」
ついつい条件反射という名のチキンハートが働いて、三人分の飲み物を快く買ってしまったっ。
だってあんなに怒鳴られて睨まれたらっ、買いに行かざるを得ないというかっ、殴られるの怖いっつーかっ。
ジミニャーノの俺が急いで買いに行けと命令したと言うかぁあああ!
ショックを受ける俺を見たヨウはといえば、たっぷりとたーっぷりと間を置いて、人の顔をジッロジロ見た後、静寂、沈黙。
ついにはクスッと吹き出して、「ぷはははっ!」ダッセェと盛大に腹を抱えて笑い始めた。



