こうしてのらりくらりしている間にも、仲間達は“不良狩り”のことで奔走している。だから俺も行かないと。
恐怖心は沢山ある。
でも逃げてばかりじゃ何もならない。
どうせ恐怖するならチームと顔を合わせてから怯えることにしよう。
会いたくない気持ちはあるけど、戻りたい気持ちの方はそれ以上。
行かなきゃ。
怖くても、迷惑を掛けても、傷付くと分かっていても、足踏みするだけ時間の無駄だ。
「今度は俺からナンパさせて下さいね。蓮さん」
「ああ。またな、ケイ。今度はゆっくり俺とお茶してくれよ。送っていかなくて大丈夫か?」
「大丈夫です」
本当なら此処でひとつなんかノるところなんだけど、今は無理しない。これが今の俺だ。
またナンパしてやるから、おどける蓮さんに笑って俺は彼と別れる。
「あいつに仇討ち戦のことは言わなかったけど」
ま、いっか。
蓮さんの独り言は微風の弱さからか、俺の鼓膜には届かなかった。
居ても立ってもいられなかったんだ。
なにか行動を起こさないと、急かす気持ちが俺を動かしていた。
いつまでもグズグズウジウジしても一緒。だからまずはチームに会って来い。
そう誰かに背中を蹴られたかったんだ、俺は。
一押しが欲しかったんだよ。
前橋の言うように不良とつるんだせいで、俺の人生は怪我ばっかだよ。
バタンキューも多々さ。
喧嘩なんて日常茶飯事、弱いから利用されることも多い。
でも俺はあいつ等を選びたい。
成り行きでヨウが俺を選んだかもしれないけど、今は俺があいつ等を選びたいんだ。
人生がめちゃくちゃ?
おうおう、破天荒な毎日で騒がしいよ。
馬鹿騒ぎする毎日が楽しくてしょうがないよ。
あの時間が俺の居場所なんだよ。
社会視点なんて知らないっつーの。
人生とか進路とか、そりゃ大事だけど、この瞬間は“今”しかないから。



