ひっじょーに困っている俺を余所に、


「ま。負けないためにも」


頑張らなきゃ、とココロが小さな意気込みを口走っていた。


どうやら俺はアウトオブ眼中らしい。

俺はハジメと視線を合わせ、深い溜息をついた。


「一体なんだってんだ。ハジメ、弥生と喧嘩していたんじゃないのかよ。なんで俺等まで巻き込んでダブルおでーとなんだよ」

「混乱している僕に聞かないでくれよ。はぁあ…、何か目論みがあるのは確かなんだろうけど。わっからないなぁ。この急展開」


ほんっと女って分からない。
  
困り果てている俺達の余所では、悪意ある笑い声を上げている野郎共が視界に入ったり入らなかったり。

俺達と一緒に外出していたヨウもそっち側について笑ってくれるし。


あーあ、なんだよもう。

ついてねぇ。


かくして俺とハジメは状況も女心も読めぬまま、野郎共に笑われつつ、ダブルおデートを強いられることにあるのであった。まる。


⇒#04