そりゃわるーございましたね。


笑う俺に、「さっさと戻って来いよ」まだ話は終わってないんだからな、と笑声を漏らすヨウの声音。

襖から振動がきたから、きっと俺と同じ体勢なんだろう。

もしかしてポーズまで一緒だったりして。


だったらヤだぜ。

イケメンとジミニャーノが同じポーズしていたら、絶対前者の方が決まっているんだからさ。形無しじゃん、後者。


「またお前等…、B級の青春を始めるようとしているだろ…、やめろ。傍観する身になれ」


ななめ上の展開。

第三者シズから苦情を出されてしまう。俺とヨウはシズの苦情に大笑いした。

まったくもってご尤も。

俺達、小っ恥ずかしい舎兄弟だ。


どっちのせいで恥ずかしい舎兄弟になったんだろうな。


俺はゆっくり立ち上がると、顔を引き締めて自室に戻ることにする。


チームには直接関係のない報告だろうけど、どーせ怒られるんだ。

全部を話して怒られることにしよう。


弱っちいくせに無鉄砲なことしたな、とか笑い話にしてくれるかもしれない。


日賀野から仕入れた不可解な情報も一応、報告しておかないとな。


「気合を入れて怒られてきますか」


俺は襖に手を掛けた。


早速といっちゃなんだけど、襖に寄りかかっていたヨウから、「いきなり開けるんじゃねえよ」と笑いながら怒られてしまうのはこの直後ことだ。



⇒#03