『キヨタさんが…、市役所とか、道路設備がどうたらって…、そのビルの一角に。今は誰も使っていない商社のビルっぽいッ、す、すみません。一旦切ります!』

「あ、ちょッ、ココロ! ……くそっ、電話が切れた。商社のビルに…、道路設備。市役所。キヨタが言っていた。てことは」


俺はパソコンがある居間に向かった。

急いでパソコンを起動させてネットに繋げる。


早くしてくれ、早く、早く、早くしないとスクラップにしちまうぞワレェ!

ああぁあ俺の家のパソコンは古いからなっ。



携帯で調べてもいいけど、全体図を見通せたり、拡大がし易いのはパソコンなんだよ。


苛々しながら俺はグーグルで地元の地図を検索。


携帯片手に俺の後を追って来るシズが、「場所の特定は?」と画面を覗き込んできた。


俺はデータ上の地図と睨めっこしつつ、自分の持っている情報と照らし合わせて場所の特定を急ぐ。


で、片手を差し出し、シズから携帯を受け取る。



「もしもし、ヨウか。場所の特定は大方できた。

うん。うん。
場所は入り組んでいるから、ちょっち説明しづらい。落ち合う場所を決めよう。

スーパー近くに交差点があるだろ? …そう、そこだよ。
そこの付近に薬局に集合。


―――…ああ、俺たちも急ぐからヨウ達も急いでくれ。ココロ達が危ない」



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