破れの目立つ襖に視線を流した。
押入れか、此処に布団を仕舞っていたんだろうな。
おもむろに歩んで襖を開ける。
そこもやっぱり空っぽだった。
奥を覗き込んでも結果は同じ。
「なんもないよな」
苦笑を零し、俺は隣の襖に手を掛けた。
「ん?」俺は眉根を寄せる。硬くで引けない…、んだけど、なんで?
何か物でも引っ掛かっているのか?
俺は反対側の襖に手を掛けて開けることにする。
やっぱり硬くて開かない。
開けるなってことか?
いや、そうなると気になるのが人間の心理でして。
「ヨウ、ヨーウ!」
ヒトリじゃどうにもならなくて、俺は舎兄を助っ人として呼んだ。
「なんかあったか?」
少し落ち着きを取り戻したヨウが部屋に入ってくる。
「此処が開かないんだ」
ちょっと手伝ってくれ、と簡略的に説明。ヨウの力なら開くだろ。
そう思っていたんだけど、ちっとも開かない。
だったら二人掛かりで!
「ケイ、いくぞ」
「うん。せーの!」
ガタガタ、襖が震えるだけでビクともしない。
まさか…、これ幽霊の仕業じゃないだろうな。
ビビり始める俺を余所に、ヨウは襖を上から下まで満遍なく見て枠から外してみようかと提案してくる。
外したら開けられるんじゃないかと意見した。
「それに見ろよ。片側の枠、釘が打ってある。これじゃあ開かない筈だぜ」
トントンと襖が通るレールの枠上下を指差すヨウに、俺は本当だと瞬き。これじゃあ力を込めても開かない筈だ。
なんのために釘が打ってあるんだろう?



