青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―



早々と田山圭太は現実逃避をし始めたぞ。

焦点が宙を漂っているぞ。

若干こめかみに青筋も立っているぞ。

わぁい、向こうには俺の天使が心配そうな眼でこっちを見てくれている。


なんで俺の彼女はあんなに可愛いんだろう。


目前の毒舌女とはエッライ違いだ。

同じ女の子なんだろうか?
嗚呼、俺、そっちに戻っていい? ココロに癒されたーい!

後で抱き締めて良いかなぁ。


と。



「アイッヅっ!」  



思い切り脛を蹴られて俺は悲鳴を上げる。

よそ見してるんじゃないと馬場さんに叱られてしまった。
 

くっそう、毒舌に加えて暴力女か?

だったらお前、十二分に不良の素質あるよ!

不良の舎弟が言うんだから間違いない!
 

「だいったい田山! あんた、なんで高校の書道部に入ってないわけ?! 高校に進学したら絶対、書道部に入りなさいって言ったわよね!」


これっぽっちも記憶にございませーん。

入る入らないは俺の勝手じゃないですかー。


ははっ、第二の俺はいつでも最強! 表の俺は黙って聞くだけっ、超ヤサシー!


「書道部に入っていたら、あんたの天狗になっている鼻をへし折ってやるのにっ! いい? 此処には地区の書道大会が開催されているのよ? あんただって知ってるでしょっ、なのに、なにぃいいい!」
 
 
ということはなんですか? 貴方様は書道部に属していると?

なら良かった、俺は今後とも書道部に入ることはないので。

貴方様がいると知った以上、絶対の絶対に入らないからな、俺!