ブランコから下りるヨウはご機嫌に歩き出した。
 
「え、おい!」マジで買いに行くのかよ、慌てて散らかったゴミを拾い(俺。超偉い!)、それを抱えてヨウの後を追う。


「付き合えよ舎弟」首に腕を絡めてくるヨウは、潰れたらお持ち帰りしてくれていいぞ、と悪ノリをかましてくる。


ジョーダンだろ、なんで俺が潰れた兄貴を家に持って帰って介抱してやらなきゃいけねぇんだよ。
母さんになんて言い訳すりゃいいんだっつーの。


でもきっとヨウが俺の家に来ることは確定なんだろうな。

あーあ、酒臭い言い訳、考えておかないと。
 

ガックシ肩を落とす俺を余所に、


「ははっ。なあに落ち込んでるんだよ」


まあだ何か悩みでもあるのか、しょーがないから聞いてやるぞ。兄貴面してくる軽い酔っ払い一匹。
 

良くも悪くも俺の一番の悩みの種はやっぱ、こいつかもしんねぇ。不良難の元凶を一瞥して、俺はまた深い深い溜息をついたのだった。


⇒#05