……玲とは、結局ずっと会えないまま。


あの日、部屋をでていってからずっと。



楊杞も、軽穂も、何も言わない。


あたしが病院にいる間に来たんなら言ってくれるだろうから、来てないんだと思う。




……まあ、このまま玲があたしのことを忘れてくれればいいとも思う。


あたしは、忘れない。

…忘れられないんだけど。



あたしを忘れてどこかで幸せになってくれたらいい。




――玲の幸せがあたしの幸せ





なんてクサイことも言えちゃうくらい。


……あたしはきっと、ずっと。


玲だけが好きなままなんだろう。