―――― 舞憂の母さんと話が出来て、良かった。 舞憂に感謝しねえと。 英語が全然出来なかったらかなり厳しかった。 コンコンッ ドアが控えめにノックされて、カラカラと開く。 「……軽穂?」 その声を聞いた途端、安心して緊張が途切れる。 鼻がツンとして、一粒だけ涙が落ちた。 「……よ、う…」 「軽穂、泣いてるの?……大丈夫だよ。」 俺は、楊に支えてもらって生きてる。 それが、改めて分かった。