なんだか、見てられない。 だからって、何度も助けてあげるほどあたしは大人にもなれない…。 ――軽穂を探そうかな。 あたしは玲に背を向けて、歩き出した。 ――――――― あ、あの後ろ姿は。 岩場に手をついて、岩影から向こうを覗いている。 ……あたし、ここにいるよ? ニヤリと笑って、そろりと軽穂に近づいて… 「見っけ!!!はい次は軽穂ね〜!!!!」 「うぉっっ!?まじかよーっ!!!!!」