「全く…勘違いも甚だしいわ。…あ、克。ほら、お前にだとさ」
俺は、皆川さんから預かった物を、克に渡した。
「へ?俺?」
克はキョトン。
「「「「「林にだとぉおお!?」」」」」
皆はまた、異端者を排除する為にジリッと動く。
「何か…とりあえず、渡してって言われたから。ま、頑張って」
ポンッと克の背中を叩き、俺は食い物を頼みに女子校のほうの食堂に向かった。
「え…これ、ただのファンからやないんかな…?」
ボソボソと、克が何かを呟いていたけど、面倒だから振り返らなかった。
皆川さん…俺は、応援するぜ。
「林やとぉおお!?何で林ばっかやねん!!キィー!!」
後ろで、こんな大声が聞こえたのは、言うまでもない。



