「湊爽緒もタクシーで帰るか?…あ、オレ達んとは来たっちゃ…。お先に帰らせてもらうわ」
「お?…あぁ。俺達は歩いて帰っから。じゃあな、風児」
「ん。またな」
風児は三浦先生をタクシーに押し込み、自分も乗り込んで去って行った。
「…ねぇ湊爽緒、あたし達も…」
「お前が払うんならいいぞ」
タクシーに何千円かかると思ってんだ。
歩きで充分。
俺達はゆっくり家へと歩き出した。
「湊爽緒は真面目だよね〜」
「真面目の何が悪ぃんだ。チャラいよりマシだろ」
「…まぁ、そうだね」
何故、わかってないなぁ、みたいな目で見つつ口で同意してんだ。
「…つーかお前、今どーなってんだっけ?」
「え?何が?」



