「いや、俺が風児誘ったんじゃん。こっちこそありがとな。つーか、仲良く帰れるかはこいつ次第」
隣にいた芽衣の頭をガシッと掴むと、
「もうっ髪崩れるっ!」
嫌そうに振り払われた。
……覚悟しろよ、芽衣。
二度とこんなとこ行かねぇよう躾てやる…!
「妹ちゃんしぼるんも、大概にしとくんよ?花ちゃんが簡単に連れてったんが悪いんじゃき」
「ご…ごめんなさ……」
意外に風児キレてね…?(笑)
まぁそうか。
やっぱ好きな女が男はべらせてんの見るのは嫌なのか。
でも、さっき思った通り…好きかどうかは聞いてねぇんだけど。
「しぼらねぇよ。…多分な」
「あたし湊爽緒に怒られる気ないからね!あたし悪くないし」
「お前が『やめましょう』って言えばよかっただろーが」
う、と言葉を詰まらせる芽衣に、俺はさらに畳み掛ける。



