「…それじゃあ俺、帰ります。彼女さんにもよろしくっす」
「あぁ。またな、学」
「……っ、はい」
『また』があると実感すると、胸が詰まる思いがした。
「お大事に」
俺の言葉に頷いた雅也先輩を最後に、病室をあとにした。
戸を閉めた瞬間、どっと疲れが襲ってきた。
「はぁ……」
緊張が一気に解けた感覚。
…そして、吹っ切れた感覚。
何もかも終わって、そして今、始まった。
さてと。
…湊爽緒んとこ行くか。
まぁ…あいつのことだ。
病院の近くで俺待ってんだろ。
お節介野郎だからな。
つかぜってぇドヤ顔すんな、会ったら。
『俺のお陰だろ?』みてぇな面すんだろ。
くそうぜぇ。
けど…まぁ、今日くらい、大目に見てやんよ。
END



