長いような、短いような…俺にとっては何でもないような時間が過ぎ、手術は無事終わった。
「まさやくっ…ぅっ…ひく…」
彼女の嗚咽が、待ち合い室まで響く。
彼女にとっては、耐え難い時間だっただろうな。
自分自身の顔が少しだけ歪むのを感じ、それから…ゆっくりと息を吐いた。
…男が目を覚ましたら、学に伝えよう。
それから…………話をして貰おう。
何も…かも、全部。
そうしたら、全てが終わって、また始まる気がするんだ。
…っつーか、始まる気がするとかじゃねぇ。絶対、始まる。
俺がそうだったように、学も…きっと。
耳に入ってくる安堵の泣き声を聞きながら、俺はふと立ち上がり、病室へ向かうあの人達を追った。



