「まさ…く…まさやくんは!?」
彼女は俺の顔を確認し、縋り付くように俺のズボンを掴む。
「うん。彼氏は無事ですよ。息もあるし…救急車呼びましたから」
安心させる為に笑顔を向けると、
「は…よか…た…」
心底ほっとしたように、ぺたんと座り込んだ。
「救急車が来るまで、とりあえず…ベンチにでも座りましょう。あ…俺、怪しいもんじゃないんで」
差し出した手に、そっと重なった小さな手は、震えていた。
「す、すいませ…腰が抜け…」
「あ、あぁ…じゃあ…あの…運んでもいいですか?俺」
「…お、お願いします…すいません…」
「いえいえ。こちらこそ…何かすいません…」
俺は彼女を姫だっこし、街灯の下で優しく照らされているベンチまで運んだ。



