「つーか学、時定に顔良いって言われてたとき、すげぇ嬉しそうだったじゃん」
「はぁ!?んな顔してねーし!」
「してたよ!まぁ、その通りだと思ったけどな」
「何吐かしてんだドアホ!!」
「うるせぇって…つーか夜だし、近所迷惑…」
言い争う俺達の近くで突然、
「キャーッ!!」
叫び声が聞こえた。
「「!?」」
俺達は顔を見合わせ、
「何だ、今の…」
「とりあえず…行ってみるか?」
「…………ごたごたには巻き込まれたくねんだけど…」
「女の子の叫び声だぞ。よっぽどのことだって。行ってみようぜ。ヤバいことだったら、やべぇし」
「やばいやばい言ってんなよ。…ったく…しゃあねぇ…。湊爽緒、走れよ」
「ん」
叫び声のしたほうに、駆け出した。



