とある男子校のバカ過ぎる日常


「毎日の味気なかった喧嘩も、雅也先輩となら、楽しく思えた。…まぁ、普通楽しかったらダメなんだけどな」

ふっと息を吐いた学に、俺は目を細めた。

「けどさ。ある日…雅也先輩が、対立してた奴らにやられて…右腕無くしたんだ」

ドクン…

突然、血が…逆流するような感覚がした。

「俺は心配で…何度も面会行ったけど謝絶されて……。理由は、後から知った。俺の…為だったんだ…。雅也先輩は、俺が奴らに捕まったっていう情報を信じて、俺を助けに行って…袋だたきにされたんだ」

喉を流れる唾液の音が、酷く鮮明に響く。

「しかも情報提供してたのが、俺達と行動を共にしてた奴だって分かって……俺は、そいつを半殺しにした…」