「それで…みさ…っおは…ひぐっ…苦しくなったの…?」
「…………」
「家…にも、居られない…ぅ…くらいに、傷ついてたの…?」
「………」
「…バカ…」
俺の無言を肯定と捉えたらしい。
「バカ…バカ…バカァッ!!」
俺、お前よりはバカじゃねぇし。
「何で、何で…そういう肝心なことは…あたしに言わないわけ…!?」
顔を上げた芽衣を見下ろすと、治まり出していたはずの涙が、また溢れ出している。
「いつもっ…いつもそーじゃんっ…高校だって勝手に決めて…会社のことだって、色々してるくせに…あたしには隠して…バイトもして、少しでもお金稼いで…何、ひとりで頑張ってんの…!?」
力無く俺の胸に置かれた拳が振り下ろされ、鈍い音がする。
そこから、じわりと…何かが広がる感覚がした。



