とある男子校のバカ過ぎる日常


「あ、すいませんっ…心配で…」

我にかえった芽衣はゆっくり腰を落ち着けた。

「でな?そんとき、うなされてまして。『ごめん』って言うてたんですよ。それが…俺には、気にかかってて」

ごめん?何に?

芽衣は『ごめん』の意味を必死に考えた。

「それ、ほんまに苦しそうに謝ってて。やから…きっと…何か関係あるんとちゃうかなって。その…湊爽緒が家に帰って来ぉへん理由に」

「…あたしが、何かしたんでしょうか…?」

あたしが何かしないと、あんなに邪険にされないはず。

「いや、それは俺にも分かりません。でも、俺は、貴女にあたっとるように見えました」

「あたしに…あたる?」