「もう…何週間も…湊爽緒が家に帰ってきてないんだ」
「…みたいですね。さっきの話聞くと…」
「…あぁ。取り乱して悪かった。あたしは天野 芽衣。事実上、湊爽緒の母親だ」
「事実上?」
舜は首を傾げる。
「再婚…ですか?」
克の言葉に、芽衣は頷く。
「それで、湊爽緒が帰ってきてねぇって…何か理由知んねーのか」
学はタメ口でそう言う。
「てめぇ、口悪ぃな…。まぁいいけど。理由は、あたしは知らない」
「赤碕、少しは礼儀というものを…」
克が呆れた顔でそう言う。
「いや、いいよ。あたしもあんた達とあんまし変わらない歳だし」



