「さぁて、じゃあイスに座っちょって。順番にやってくっちゃ。まず克からな」
「あ、あぁ、ありがとな、坂上」
「えぇよ〜んじゃ、ワックスつけるな〜」
早速、風児が克の、めかしを始めた。
チラッと隣を見ると、時定に脅された学が、大人しくイスに座っていた。
表情はいつもと変わらねぇけど…だ、大丈夫なのか…?
「…………あ?何見てんだ。見んじゃねぇアホ」
うわ…かんっぜんっにイラついてる!!
いつも自分が押さえ付ける側なのに、今日はあの覇王…もとい、時定が完全に上だからな。
普段はそこまではっきりした権力の差無いのに、今日は見え見えだもんな。



