｢さ、皆。そんな脅えた顔してないで動いて｣
時定は、未だにビクビクしている俺達に向かって、イライラを示すような笑顔でそう言った。
時定の一言一句に、皆、大袈裟に飛び跳ねる。
心に負う傷は、ことが終わっても尚、人を苦しめる。
このことが今日、よく分かった。
｢ぶふーっ!!皆、固まり過ぎっ!!ぶふふっ（笑）｣
少し、久しぶりに大きな笑い声を聞いた。
てかこの状況下でよく笑えるな…舜の奴（笑）
｢ちょっとシュンちゃん。笑ってる場合じゃないでしょ？｣
あ、やばい…(汗)
時定の蟀谷の血管が浮き出てる…!!
｢や、だって…ぐふふっ…皆、顔が死んだ魚みたっ…ぶふっ!!江川とか、マジ蜂に刺されたみたいだし…（笑）｣
うわ、かなりツボってるー(汗)
これは時定…
｢……………はぁ｣
諦めたな。うん、これは完全に諦めた（笑）
