《――…只今、美男コンクール1時間前です。皆さん各教室の最終準備を整えて下さい》
1時間前の放送が入り、俺達は指定の場所に着く。
あ、勿論あの看板は破棄して新しいのに作り替えた。
『2-K ボディペインターズ』
普通だろ。うん。
まぁセンスとか問われないから良くね?(笑)
つーかもう抜けてぇ…(泣)
回りたいんだけど。
俺はまだ始まってもいないペイント屋が、早く終わることを祈った。
「湊爽緒、案外流行らへんかったりしてな!!やから仕事なんかあらへんよ」
「いや…まだ、分かんねぇよ…」
俺の顔色を見て、少し励まそうとしてくれる克。
「は、ほへはほふふははははひひょふふはほ…」
(ま、おれがおるんやからだいじょうぶやろ…)
「はひはほ言って、全然意味分からねぇよ。てかむしろ全然大丈夫じゃねぇよ」
「まぁ、自業自得やな。あの時定からの、あっつい制裁やし」
俺は時定の形相を思い出して身震いし、竜馬の顔面の腫れ具合に顔をしかめた。



