「おーっい!!そこの君!!僕の作品に乗らないでくれ!!」
ん?
暫しまどろんでいると、遠くから誰かが叫んでいる声が聞こえた。
「ちょっ…君!!君だよ、そこの石のオブジェに座ってる君!!」
だんだんと声が、こっち側に近づいてくる。
石のオブジェ?何だそれ。
誰が座ってんだよ、んなもんに。
怠く頭を左右に振り、最低限辺りを見回すものの、人影は無し。
………ん?あれ。
俺さっき、自分でオブジェみたいな石見なかったっけ?
んで、その石は………
「あ、俺か」
俺が座ってたんだったな。
あはははは…(笑)
「“あ、俺か”じゃないよ!!何してくれるの、本当に!!」
目の前に現れた男は、プンプン言いながら、腰に手を宛てて俺を指差す。
「悪い。…って、見ねぇ顔だな」
いや、そう言えばまだ転校2日目だったな。
見ねぇ顔で当たり前だろ、俺(笑)



