パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~

奈桜はもう一度、桜の髪をなでると名残惜しそうに立ち上がってリビングへ行き、
ソファーにドカッと座ると一気に体を沈めた。



静かに目を閉じるとそのまま眠ってしまいそうになる。



『風呂は明日の朝でいいか…』



疲れに身を委ね、心地よい眠りの中へ誘われようとした瞬間、携帯が鳴った。



慌てて、テーブルに置かれていた携帯を掴む。



「…もしもし」



「奈桜?…寝てた?」



受話器から聞こえて来る心配そうな声に、奈桜の眠そうな顔が輝く。



「大丈夫。ちょうど今、帰って来たとこ。タイミング良かったよ。梓こそ、こんな時間に大丈夫なの?今、3時だよ」



「大丈夫。昼間も何にもする事ないでしょ?動かないから眠れないの。やっぱり仕事しないとダメね。奈桜はこんな遅くまで頑張ってるのに。お疲れさまでした」



自分を思いやってくれる、待っていてくれる人がいるというのは生きる喜びに繋がる。
奈桜は最近、それを強く感じる。



自分は幸せだと…