パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~

「真面目な話さ。初回、取れて10%。2話以降、下手すりゃ5、6%って事もあるかもしれない。普通なら、そうだ。でも、そのクソドラマのプロデューサーはオレだ。オレがやる以上、取って当たり前なんだよ。取る為にオレが呼ばれた。彼女の事務所も彼女主演のドラマでコケる訳にはいかないんだよ。分かるだろ?」



奈桜は黙って聞いている。
正直、ここで同意を求められても返答に困る。



「そこで、奈桜だよ。お前しかいない。お前が出るとなれば、今、しぶってるスポンサーも納得させられる。途端にやりやすくなる訳だよ。数字だって15%はカタイ。オレの首も繋がる」



ニヤッと笑う神川の目は、獲物を仕留める寸前のハンターのように鋭く奈桜を見る。



「どうせ主役はお飾りなんだ。光るヤツが光ればいい。脇役の方が光ってるドラマもよくある話だ。…まっ、オレの条件はこうだ。飲むか飲まないか、すぐ決めてくれ。オレはせっかちだからな。ラジオの録りが終わったら連絡してくれ」



神川は奈桜の肩を軽く叩いて通り過ぎて行く。



「石田さん!」




奈桜が少し離れたとこに申し訳なさそうに様子を伺いながら立っているマネージャーの石田に声をかけた。