パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~

「フッ…。話が早いな。さすが奈桜だ。…言ってる通り、オレはお前にしか興味がない。碧には何も求めない」



「で、オレに何を求めるんですか?」



いつもは優しい奈桜の目は、ずっと神川を強い力で見つめている。



「今度、『スクール・ナイン』からソロデビューする子がいてね。その子がドラマやるんだよ。もちろん主役でね。演技はまだ勉強中で、ドラマを任されたこっちとしても正直、不安材料がある。彼女たちの人気も実際には1部の熱狂的なファンの力が大きい。万人受けするアイドルではないと思ってる」



「かなり辛口ですね。Zも陰で言われてそうですね」



「Zは本物だよ。CMの効果もすごい。企業は3億出しても十分、元が取れてる。彼女たちはそうは行かない。売れるのは着用した水着を小さく切って封入しているCDだけだ。ある意味、ヲタクが多い。彼らはドラマに出てる彼女たちには興味がないんだ。目の前で歌う彼女たちが全て。だが、事務所はそんな事はどうでもいい。話がくればどんどん受ける。目一杯、高値まで釣り上げてな。CDの売り上げが彼女たちの値段だ。テレビ局側も分かってないヤツが多いからな。ちょっと彼女たちと食事が出来るとなったら喜んで部屋まで取る。…おっと、喋り過ぎた。で、その彼女だけなら、視聴率は絶対に取れない。コケるのは目に見えてる。そこで、奈桜。お前の出番だ。是非、お前にそのドラマに出て欲しい」



今度は神川が強い目力で奈桜を見た。