「奈桜、君の時はラッキーだった。全てがいい風に転んだ。私たちとしても予想外だったし、こんな事は滅多にないんだよ。分かるだろ?…アイドルの恋はご法度だ。してはイケナイんだよ。アイドルはファンのみんなのモノだ。作り上げられたイメージも壊しちゃいけない。アイドルは『夢』なんだよ。私たちの仕事は夢を見せる事なんだ。分かるな?それがリアルに恋愛中?有り得ない。現実を見せちゃいけない。見せた時点で失格。その恋は終わりだ。運が悪ければタレント生命も終わり。…スキャンダルは命取りなんだよ」
奈桜には返す言葉がない。
「碧のファン層、知ってるか?10代後半から20代が1番多い。若いんだ。若いって事は、それだけ流動的な要素もある。スキャンダルひとつで簡単に離れてしまう可能性が高い。10代の女の子っていうのは、アイドルに『恋』してる子が多いんだよ。理想の彼氏なんだ。そんな真剣な想いの彼女たちを裏切るのか?裏切れないよな?君たちは時には理想の彼氏像でもあるんだよ。…そして、それがアイドルの仕事だ」
今また…、自分のしたコトに追い詰められたような気がした。頭の中で自分と碧の事が交錯する。
専務の言う事は十分過ぎるほど分かるが、自分の事を棚に上げて碧に何を話せばいい?
奈桜は下を向いて黙り込んでしまった。
奈桜には返す言葉がない。
「碧のファン層、知ってるか?10代後半から20代が1番多い。若いんだ。若いって事は、それだけ流動的な要素もある。スキャンダルひとつで簡単に離れてしまう可能性が高い。10代の女の子っていうのは、アイドルに『恋』してる子が多いんだよ。理想の彼氏なんだ。そんな真剣な想いの彼女たちを裏切るのか?裏切れないよな?君たちは時には理想の彼氏像でもあるんだよ。…そして、それがアイドルの仕事だ」
今また…、自分のしたコトに追い詰められたような気がした。頭の中で自分と碧の事が交錯する。
専務の言う事は十分過ぎるほど分かるが、自分の事を棚に上げて碧に何を話せばいい?
奈桜は下を向いて黙り込んでしまった。

