パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~

「何だよ。どうしたんだよ?」



「お前さぁ、鉄のパンツ穿いてんじゃねぇの?」



奈桜はまだ『そこ』にこだわっている。



「そうだよ。鋼(はがね)のパンツだよ」



笑いながら言うと、淋しそうに海を見つめた。



「みんなが心配してる。お前がいなくなったって、心なんか半泣きになってる。泉も奏も心配して…」



奈桜はふと碧を見た。
じっと真っ直ぐ前を見つめているその姿は、全てを拒絶しているように見えた。



奈桜は口を閉じた。




波の音だけしかこの世に存在していないような気さえする。
夜の闇は人をセンチメンタルにするのだろう。