「はぁ。まぁ。そうですね。で、何でオレが主役なんですか?青山さんは?」
本当に神川の言う事は1回聞いただけでは理解しにくい。
「アイツに務まる役じゃないだろ。考えろ。お前、手話を使っただろ。それが周りでえらい評判になってる。優しくて柔らかくて、指先まで心が入ってるって。手が会話してたって監督も絶賛だ。雨宮奈桜はただ者じゃないって。遅いっつぅの。そんなのオレは見抜いてた。だから今までお前を使って来た。視聴率だけで使ってた訳じゃない。奈桜の演技力は早くから認めてた」
奈桜の体を微塵も動かさないような眼力で、じっと神川が見つめる。
どこまで信じていいのか分からないが、取りあえず最後まで話を聞く気にはなった。
本当に神川の言う事は1回聞いただけでは理解しにくい。
「アイツに務まる役じゃないだろ。考えろ。お前、手話を使っただろ。それが周りでえらい評判になってる。優しくて柔らかくて、指先まで心が入ってるって。手が会話してたって監督も絶賛だ。雨宮奈桜はただ者じゃないって。遅いっつぅの。そんなのオレは見抜いてた。だから今までお前を使って来た。視聴率だけで使ってた訳じゃない。奈桜の演技力は早くから認めてた」
奈桜の体を微塵も動かさないような眼力で、じっと神川が見つめる。
どこまで信じていいのか分からないが、取りあえず最後まで話を聞く気にはなった。

