パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~

「桜、いつもおりこうにしてくれてありがとう。桜が頑張ってくれてるから、パパも頑張れる。桜はパパの1番の宝物だ。そして、いつも淋しい思いをさせて、ごめん。参観にも行ってあげられなくてごめん。留守番ばっかさせて、ごめん。でも、パパは桜の事が1番好きだ。誰よりも好きだ。でも、パパ、2番目に好きな人が出来た」



奈桜の心臓は目一杯、脈打っている。
今、脈を計ったら大変な事になるだろう。
桜はまだ奈桜の言ってる意味が理解出来ないようで、顔色が変わる事はない。



「パパは、その人と結婚したいと思ってる」



奈桜には全ての音が止まったような気がした。
『言ってしまった』安堵感と不安と、少しの後悔。
桜が何と言うか、不安が募って行く。