パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~



「ここ・・・」



見慣れた景色が奈桜の目に映る。



「この近くの公園にいるらしいよ。梓さん。何?思い出の場所?」



チラッと奈桜を見て、また真っ直ぐ前を見る。
泉はあまり喋らず、黙って運転していた。
奈桜にも考える事があるだろうし、ここは世間話もせずにそっとしておくべきだと思ったからだ。



「オレ、何してるんだろな。・・・やっぱ帰るよ。仕事を放り出すなんて最低だよ。ごめん。泉、戻ってくれ。みんなに謝る」



思い詰めたような声で奈桜が言った。
それはさっきからずっと考えていた事。
梓の事ももちろん気になるが、それと同じ位、いや、それ以上に仕事が気になる。
自分だけこんなワガママが許されていいのだろうか。
きっと、絶対、一般社会では許されないはず。
この世界だって同じだ。
仕事をおろそかにすれば、いつか、必ずそれが自分に返って来る。
恋愛も大事だが、仕事も大事。
仕事をきちんと出来てこその恋愛だと奈桜は思っていた。