走りながら梓の事が頭をよぎる。
こうやって紗希の事を追いながらも、もちろん梓の事は忘れていない。
奈桜の思考の真ん中に、梓はいる。
「梓、すぐに行くから、待ってろ。1番大事なのはお前だからな!」
今やってる事がおかしいのは分かっている。
碧や心の想いを無視した行動だという事も。
大体、梓に連絡が取れていないのに、こんな事をしている場合ではない。
でも。やはり・・・
紗希を放っておくわけにはいかない。
何もないなら、それを確認しておきたい。
奈桜の前方に、停まっているタクシーを見つけた。
うな垂れて不安げに降りてくる紗希。
「えっ!?」
その細い腕を後ろから強く掴まれた。
こうやって紗希の事を追いながらも、もちろん梓の事は忘れていない。
奈桜の思考の真ん中に、梓はいる。
「梓、すぐに行くから、待ってろ。1番大事なのはお前だからな!」
今やってる事がおかしいのは分かっている。
碧や心の想いを無視した行動だという事も。
大体、梓に連絡が取れていないのに、こんな事をしている場合ではない。
でも。やはり・・・
紗希を放っておくわけにはいかない。
何もないなら、それを確認しておきたい。
奈桜の前方に、停まっているタクシーを見つけた。
うな垂れて不安げに降りてくる紗希。
「えっ!?」
その細い腕を後ろから強く掴まれた。