パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~




「奈桜!!」



車を降りた奈桜に向かって、向こうから碧が突進して来た。
面食らう奈桜の胸ぐらを掴み、側にいる人から離れた場所までグググッと押して行く。



「な、何だよ?」



何がなんだか分からない奈桜はそう言うのが精一杯。



「その寝ぼけたぼやついた顔!テレビ、観てないな」



「いつもこんな顔だよ。朝は教育上、テレビはつけない」



ちょっと強気に反論出来た事に奈桜はホッとする。
そんな奈桜に碧は『はぁ・・・』と深いため息をついた。



「梓さんの事が出てた。スポーツ新聞もおっきく出てる」



碧の大きな目ががっちり奈桜を捉えて、次の言葉を待つ。



「何か賞でも獲った?」