パパはアイドル♪vol.２ ～奈桜ｸﾝの多忙なｵｼｺﾞﾄ～

奈桜が桜の担任、橘　美優希の正面のソファーに座る。
今度は美優希の鼓動が早くなる。




「あ・・・、はい。ちょっと、大事なお話で。教育委員会から雨宮さんに伝えるように言われて来ました」



いくら教師という立場とはいえ、自分の目の前に、あの、国民的アイドル『Ｚ』の雨宮奈桜がいて興奮しない訳はない。
飛びかかろうと思えば、出来るのだ。
コンサートでもこんな近くに感じられないだろう。
近くで見れば見るほど、その端整な顔立ちにうっとりする。
奈桜と知り合えるなんて、美優希は自分の幸運に心から感謝した。



「教育委員会？」




奈桜の当たって欲しくない予感は当たった。
心がざわざわと騒ぎ出す。



「はい。・・・あの、桜ちゃんに何かあった時に、責任が取れない・・と」



美優希は言いにくそうに話始めた。