「奈桜さんの言葉でいいんです。上手く書こうとかじゃなくて。ストレートな思いが等身大の今の父親の姿になると思うんです」
「そんなの関係ないよ。オレはオレ。人に話せる事なんて何もないよ。第一、まともに子育てやってねぇし。おこがまし過ぎるだろ?無理!却下!」
「もっと気楽に考えて下さい。そう、日記的な・・・。奈桜さんの子育てに関心のある人たちはいっぱいいます。シングルパパだって。エッセイを書くなんて、なかなかないと思うんです。私としてはこれからの『雨宮奈桜』に必ずプラスになると思います」
いつになく石田が押して来るので奈桜は負けそうになる。
「いや・・・、考えとく」
お茶を濁す。
「前向きに、ですね?・・・それと・・・」
『まだある?』という顔で奈桜が石田を見る。
「手先は器用ですか?」
「不器用」
先手必勝だと奈桜は思った。
「そんなの関係ないよ。オレはオレ。人に話せる事なんて何もないよ。第一、まともに子育てやってねぇし。おこがまし過ぎるだろ?無理!却下!」
「もっと気楽に考えて下さい。そう、日記的な・・・。奈桜さんの子育てに関心のある人たちはいっぱいいます。シングルパパだって。エッセイを書くなんて、なかなかないと思うんです。私としてはこれからの『雨宮奈桜』に必ずプラスになると思います」
いつになく石田が押して来るので奈桜は負けそうになる。
「いや・・・、考えとく」
お茶を濁す。
「前向きに、ですね?・・・それと・・・」
『まだある?』という顔で奈桜が石田を見る。
「手先は器用ですか?」
「不器用」
先手必勝だと奈桜は思った。

