パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~

『ありがとう』と喜んで奏が受け取る。
が、それを横から心が奪い取った。



「これから撮影だから。これはあっちに置いておこう。宮本さん、ありがとうございます。わざわざ。で、今日は何で?」



側にいたスタッフに紙袋を渡しながら、何故かちょっとトゲのある言い方をする。



「何だよ、その言い方。陣中見舞いに決まってるだろ?ね?ごめんね。心はたまにあんな可愛くない言い方するんだ。悪気はないからさ。気にしないでね」



根っから優しく人一倍気を遣う奏は、まだ何かを疑っているような目の心の前に立ち、沙希に謝る。



「あ、いえ。あの・・・、陣中見舞いです。たまたま今日、休みで。この近くに用があったものですから。それで・・・、奈桜さん、いらっしゃるかなって。すみません。お邪魔してしまいました。失礼します」



慌てて後ろに下がりながら言うと、頭を下げた。
何か・・・、心に見透かされている気がする。