パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~


もう一度、一通り、みんなで軽く合わせながらチェックして行く。
大きく変える事はもちろんないが、流れの中でわずかな動きを変えたりする。
生放送なら余計に気を配って確認して行く。



「ここの所で歌いながら客席の方に行くんだよね?」



「そう。あっ、お客さんと握手してもいいのかな?」



「いいんじゃない?って、誰も求めて来なかったりして」



泉と奏が話しているとドアがノックされ、マネージャーの木下が入って来た。




「ちょっと、いいですか?」



「はい」



奈桜の返事とともに、メンバーはそれぞれ椅子に座る。
みんな、帰らされるのか歌えるのか神妙な顔で木下を見る。



歌いたい・・・



メンバー全員の願い。




「今夜の放送ですが、急遽、Zの持ち時間が増えました。曲を1曲、MCが2分増えます。本当に急で申し訳ないのですが、今から急いで打ち合わせ、お願いします。そして、変更に伴って出番も1番最後になりましたのでよろしくお願いします」



木下は大きな声で言うと、『以上です』と締めくくって部屋を出ようとした。