パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~

「相変わらず面白いわね」



「そうか?なんか面白い事、言ったかな?」



「別にいいのよ」



梓はクスッと笑った。



「私・・・、どこにも行ってない。日本にいる。」



「えっ!?なんで!?」



思わずソファーから立ち上がる。



「奈桜のおかげよ。全部・・・、全部。私、神川プロデューサーから自由になったの。もう日本で好きに仕事が出来るの。ありがとう。奈桜」



静かな口調ではあるが、ひとつひとつの言葉に想いが込められている。



「いや・・・、オレは何にもしてないけど。しようと思ったけど、出来なかった。偉そうに言ったのに・・・。ごめん。役に立たなくて。でも、良かった。・・・良かった」



梓が神川からの束縛から解かれた事に心から安堵の声が出た。
いつも頭の片側にあった梓の事。
それは『好き』とかそういう事とは別の、自分の為に犠牲になった事への何とも申し訳ない気持ち。
そして、助けてもらわなければ何も出来なかった自分の無力さ。
梓を救わなければ何もクリアにならないとずっと思っていた。