夢を見ていた。 彼女は幸せそうな顔で笑っていて。 何処かの教会の前。 石畳の道が。 木漏れ日の陽が。 澄んだ空の青が。 祝福の声と純白のドレスに、その身を包まれた彼女が。 彼女の隣に居るのは、僕の知らない誰かで、僕はといえば、遠くから彼女を見ているだけ。 曖昧な笑顔で。 それから、鐘が鳴り響いて……。