“フウなら僕を、

 ―――殺せるかも”


 その時の夜くんの声は

 …私にとって

 甘い麻薬でしかなかった


 彼がどれ程の苦痛を抱え

 その想いを言の葉にのせたのか

 全然解っていなかった


 ――自分を守ることで精一杯な愚かな私





 《gravitation》



 抗えない魔法の力