forget-me-not








『だいたい何で、あんたまでついてきたのよ…』

「キミの反応が、見たかったから」


ニコリともしないその言い方に、真面目なのかからかってるのか判断がつきかねる。




『…もう、いい。1人にして、』


タッ、と踵を返して駆け出した。あろうことか病院の廊下を走る。

自分に何か出来ることはないの…?

何も出来ない私は、無力だ。




「――先輩…!」


パシ、と片腕を引かれて立ち止まる。




「…待って、先輩、」

『新戸、くん』

「大丈、夫ですか…?」


心配そうに私を見守るその優しい表情に全身の力が抜けそうになる。





『新戸、くん。リカが…リカが…』

「…先輩、」

『リカは、大切な友達なの…。私にはリカしか…、リカしかもう居ないの』


―――絶望

その二文字が頭をよぎって真っ白になる。

その瞬間ガクン、なにかが心の中で崩れ落ち、私は目を見開いた。