『……』
サヨナラ?
ありがとう?
その二言を聞いて、私は驚愕と……悲しみを通りこした呆れが隠せなかった。
ありがとう、ってなんだ。夜くんにそんなことを言われるようなことをした覚えはないし。……さよなら、って。
サヨナラ。
サヨナラ。
サヨナラ。
夜くんの後ろ姿がフッと頭の中で消えていく。
本当に、あの機械を使っていなくなっちゃうの?
『…さよなら、って。それ、いつ聞いたの?』
「二日前、です」
『あぁ……、そぅ』
二日前なら、もう――。
おそらくいってしまったんだろう。
彼は最後まで何も言わず、曖昧なまま。
(…私を好きだって言ったのは、)
きっと、嘘。


